こんにちは、しゅうこです。
よりよいアンブシュアを目指して、日々研究・奮闘中です
前回は、全くの管楽器初心者でエアロフォンを始めた私の、2022年6月から2024年8月現在までのアンブシュアの変遷をまとめました。
前回の概要
- くちびる噛み期:0~8か月
- “梅干し”期:8~12か月
- “梅干し”克服期:12~18か月 + 息もれ改善期:12~現在26カ月(現在進行形)
- シンリップ再挑戦期:24~現在26カ月(現在進行形)
今回は、“梅干し”克服期+息もれ改善期に行ってきた、具体的な方法を紹介します。
悩んでいる方の少しでも参考になればうれしいです。
初心者の体験談なので間違いもあると思います。あたたかく見守っていただけると幸いです。
アンブシュアのポイント
前回と重複しますが、初心者が試行錯誤しながらたどり着いた、目標とするアンブシュアのポイントです。
- 下唇を巻き込む方法(シンリップ:thin lip)で吹いている人が多い
- 下唇を巻き込まない方法(ファットリップ:fat lip)でもよい
- 下あごに“梅干し”は作らない方がよい(と言っている人が多い)
- 口の形はイ→ウの中間くらいで、唇の上下左右からマウスピースを包み込む
- 上の歯の位置はマウスピースの先端から1cmくらい
下あごに“梅干し”ができる理由
ポイント④のように、マウスピースをくわえる際は、唇の上下左右(全方向)からマウスピースを包み込みます(輪ゴムのイメージ)。
これは、唇の周りの口輪筋(こうりんきん)の役割です。
しかし上下方向の力が強すぎると、下あごに“梅干し”ができてしまいます。
例えば、口の形が「イ」の時と「ウ」の時は、下あごに“梅干し”はできません。
ところが、「ン」と口を閉じて力を入れると、下あごに“梅干し”ができます。
これは、下唇を上に上げる(閉じる)働きをするオトガイ筋に力が入りすぎてしまうことが原因です。
なぜオトガイ筋に力が入りすぎてしまうのでしょうか。
左右から締める筋力が弱いからです。
普段私たちは、唇を上下に動かすことには慣れていますが、左右から締める力はあまり使いません。
アンブシュアでは、マウスピースを全方向から包み込まないと隙間から息がもれます。
左右から締める力が弱いために、上下方向の力に頼ってマウスピースの隙間をふさごうとすると、“梅干し”ができます。
さらにひどくなると下唇を噛んでしまうという悪循環に陥ります。
“梅干し”克服方法
マウスピースを左右から締める筋肉は、今まで使ったことのない筋肉なので、育てるのに時間がかかります。
私はシンリップ(下唇を巻き込む方法)はまだうまくできないので、ファットリップで試行錯誤した方法をいくつか紹介します。
いろいろ試すうちに、左右から締める筋肉が徐々に養われていきました。
鏡を見ながら練習する
“梅干し”と戦うことを決めて以降、必ず鏡を見ながら練習しています。
練習頻度は、週に3回程度、1回30~40分くらいのことが多いです。
譜面台の横に同じくらいの高さの台(机などでも可)を用意し、それに手鏡を置いて常に口元をチェックしています。
口の形を決めてから吹く
鏡を見ながら、“梅干し”をつくらないようにマウスピースをくわえて、その状態で吹き始めます。
まずはロングトーンから始めました。
途中で“梅干し”ができたら再度くわえなおす、という方法でオトガイ筋に力を入れすぎないよう注意しました。
ただし、“梅干し”ありで吹く時間をかなり許容しました。
そうしないと練習が全く進まず辛くなるだけなので、少しずつ改善できればいい、というスタンスでやっていました。
最初はごく短い時間しかできませんでしたが、徐々に“梅干し”なしの時間が増えていきました。
半年ほどかかりましたが、現在はほとんど“梅干し”をつくることなく演奏出来るようになっています。
しかし、疲れると“梅干し”はできてしまうので、現在も鏡を見ながら練習しています。
目指すのは軽い「ウ」で、おちょぼ口にしない
口輪筋を鍛えるため、「ウ」→「イ」→「ウ」→「イ」と口を動かす訓練もやってみました。
実は、強い「ウ」よりも、軽い「ウ」をキープする方が口の周りの筋肉がピクピクと疲れます。
これが育てるべき筋肉です。
実際にマウスピースをくわえる時も、「ウ」を強くしすぎるとおちょぼ口になり、歯の位置が不安定になります。
全体にぎゅっと力を入れるのではなく、程よい緊張感の締め付け具合を目指しています。
ア→エ→ユ
サックスプレイヤーの荒川マナさんの動画で紹介されていた方法です。
「ア」でマウスピースを前歯にあてて、「エ」で下あごの力を抜き、「ユ」で包み込む。
この方法は、「イ」と「ウ」の中間というイメージよりも分かりやすく、意識して練習しました。
マウスピースを全方向から包み込みつつ、「エ」で口角を少し上げるイメージがプラスされており、なるほど!と思いました。
荒川マナさんのYoutube動画はこちらからみてみてください。
私の場合、口角を上げるのを意識しすぎると左右方向の力が緩んでしまい、息もれが増えるので、加減が難しいです。
息もれ改善方法
口の形や歯並びはひとそれぞれなので、当てはまらない場合もあると思いますが、気づいたことを紹介します。
下あごを引きすぎない
下あごを引くと“梅干し”はできにくくなります。
“梅干し”を気にしすぎるあまり、徐々に下あごを引くようになりました。
「くちびるの下に凹みができるといい」という情報も目にしたため、過度に下あごを引く癖がついていました。
結果として、下あごの引きすぎが息もれが増える原因となっていました。
下あごを引く意識を少し和らげると、息もれが減りました。
ストラップを短くして本体の角度を上げる
エアロフォンを構える角度を下げすぎると、息もれが増える原因になりました。
具体的に何度と言うのは難しいですが、頭のてっぺんが吊られるような(マスコットのキーホルダーみたいな)感じでまっすぐ前を見て、顔は動かさずにマウスピースを口元に持ってきます。
私の場合、ストラップを少し短くして、前歯がしっかりマウスピースにあたるようにすると息もれが減りました。
前歯で噛むわけではないので力加減が難しいですが、前歯でエアロフォンをしっかり支えるイメージでしょうか。
まとめ
一番肝となるのは、やはりマウスピースを左右方向から締める筋力だと感じています。
“梅干し”克服期と息もれ改善期は重なっており、効果を実感するのにかなり時間がかかりましたが、コツコツと地道に続けることの大切さを再認識しました。
アコースティックサックスはリードを振動させて音を出すため、噛むと音に反映されますが、エアロフォンのリードは振動しないので、マウスピースを強く噛んでも音が出てしまいます。
そのため、私のような管楽器初心者はマウスピースを噛んでしまいやすいのではないかと感じました。
ひとそれぞれ口の形や筋肉、歯並びなどが違うので、今回の記事は全然あてはまらないな~という方もいらっしゃるかもしれません。
個人の体験談ですので、間違いもあると思いますが、何卒ご容赦くださいね。
お悩みの方は一度レッスンを受けてみたり、専門家に見てもらうといいと思います。
自分では気づけないアドバイスをもらうことができますよ。
アンブシュアが安定してくると、どんどんエアロフォンが楽しくなってきます♪
一緒に楽しみましょう!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以上、しゅうこでした。