こんにちは、しゅうこです。
エアロフォンを習い始めてしばらくして、試しにアコースティックのアルトサックスとテナーサックスを吹かせてもらったことがあります。
今回は、その時感じた違いについて紹介したいと思います。
サックスプレイヤーの方にとっては今更感たっぷりかもしれませんが、管楽器初心者の感想を温かく見守っていただければ幸いです。
結論は
似ているけど別物
サックスはもちろん素晴らしい楽器です。
それと同時にエアロフォンも非常に素晴らしい楽器だということを多くの人に知ってほしいです。
アコースティック楽器への憧れ
「デジタル管楽器の種類と選び方」という記事でも言及しましたが、エアロフォンなどのデジタル管楽器を使っているのは、もともとサックスを吹いている方が非常に多いです。
サックスプレイヤーにとって、デジタル管楽器はなじみの深い楽器なのでしょう。
自宅での練習用や、プロのミュージシャンが演奏用に特別に使ったりしています。その方たちにとってはデジタル管楽器は必然的に「サブ」的な位置づけになります(という記載が比較的多いと感じました)。
このような情報を目にすると、アコースティック楽器のほうがいいのかなあ、と私自身エアロフォンをなんとなく下に見ていた時期があったため、エアロフォンを習い始めた当初は、今後はステップアップしてサックスにも挑戦してみたいと思っていました。
そこで先生にお願いして、アルトサックスとテナーサックスを試しに吹かせてもらったことがあります。
私がアコースティックサックスを触ったのは、今のところ人生でこの1回だけですが、とても強い衝撃を受け、強烈な体験として鮮やかに記憶に残っています。
実際に体験し、感じた違い
重量感
まずは重さです。
1kg程度のエアロフォンと比べて、アルトサックスは2.5kg前後、テナーサックスは3~4kgあるので、首や肩にかかる負担が全く違いました。
非常に重い!座って演奏するならまだしも、発表会などでは皆さん立って演奏しているので、びっくりしました。
音が出ない
エアロフォンは息を入れれば初めてでも簡単に音が出ましたが、サックスは最初音が出ませんでした。
原因はマウスピースのくわえ方(アンブシュア)でした。
エアロフォンのマウスピースはリード型ではあるものの、全体がプラスチックなので多少嚙んでも息が通るスペースがなくなることはありません。
それと違ってサックスのリードは噛んでしまうと(リードのつけ方にもよるのでしょうが)空気の通り道が完全にふさがれてしまい、いくら強く吹いても音が出ないという状態でした。
リードを振動させて音を出すという、リード楽器の意味を理解した瞬間でした。
息の流量が足りない
なんとかアンブシュアの壁を乗り越え音が出るようになったものの、吹き込む息の量と勢いが足りず、安定した音が出ません。
エアロフォンはチューニング不要なので知りませんでしたが、出したい音がでない(音程が合わない)という体験を初めてしました。
うまく音が出るまでの難易度がかなり高いです。
音量、楽器から伝わる振動
音が大きいのは予想していましたが、楽器から体に伝わる振動に驚きました。
体が楽器と一体化しているような感覚で、特にテナーサックスの低音がやさしく響くのが非常に心地よく感じました。
アルトサックスとテナーサックスを体験してみて、エアロフォンは「似ているが別物」と分かりました。
サックスプレイヤーの荒川マナさんがYoutubeでおっしゃっていた「サックスっぽい練習ができる」という言葉が非常にしっくりきます。
エアロフォンを続ける理由
この体験を経て、さらにアコースティック楽器への憧れが強くなるかと思いきや、練習を重ねるうちにエアロフォンの魅力、奥深さを知り、エアロフォンをもっと使いこなしたい!と思うようになりました。
現実的に考えてサックスをあきらめた理由と、エアロフォンを続けようと思った理由をそれぞれ紹介します。
サックスをあきらめた理由
①私には重すぎる
エアロフォンでも肩が凝ってしまう私には、サックスは重すぎて無理だという結論に達しました。
②家で練習できない
サックスの場合、皆さんそれぞれ練習場所を工夫されています。公民館を借りたり、レッスン室を借りたり、河原で練習したり、とサックスは練習場所を選びます。
重い楽器を持ってすごいなと思います。好きだからできることですよね。
ただ、出不精で面倒くさがりな私には難しいだろうと思いました。
エアロフォンを続けようと思った理由
①先生の奏でる音がきれい
比べるのは先生に失礼な気もしますが、レッスンで先生の模範演奏を聴くと、自分の演奏とは音の質が全く違います。
アンブシュアや運指、ブレスの仕方など、まだまだ改善の余地があり、上達の伸びしろがあるので、もっと素敵な演奏をしたい!と思うようになりました。
②音色がたくさんある
サックスをするならテナーサックスがいいと思っていましたが、重くて私には難しいと断念。しかし、エアロフォンであれば憧れのテナーサックスの音も出せます。
また、250種類以上の音色があり、サックスの楽譜以外も演奏できます。
移調も簡単なので、例えばE♭(イーフラット)のサックスの楽譜を、フルートの音色で演奏することもできます。
以上が、サックスを体験して感じた衝撃と、それでもエアロフォンを続ける理由です。
ゲームでもハードモードよりイージーモードの方が楽しめる場合もあるように、自分に合ったものを選べばいい、という考え方になりました。
エアロフォンの魅力、奥深さに気づいたことで、(私が自意識過剰かもしれませんが)「所詮エアロフォンでしょ」みたいに思われていたとしても気にしなくなりました。
今はエアロフォンを練習して、上達するのが純粋に楽しくてしょうがないです。
そんなわけで、「エアロフォンよりサックスのほうがいいのかな」という私の若干歪んだ憧れは、「サックスってすごく素敵!」という、純粋にキラキラした憧れへと昇華されたのでした。
サックスは聴く専門で楽しみます
まとめ
エアロフォンとサックスは、似ていますが別の楽器です。
この記事を読んで、やっぱりサックスだ!という方はぜひサックスをやってください。
サックスは本当にすばらしい楽器です。
それと同時に、エアロフォンもすばらしい楽器だと、もっと多くの人に知ってほしいです。
エアロフォンなどのデジタル管楽器に興味はあるけど迷っている、という方がいたらぜひ試してみてほしい。
電子楽器として確固たる地位を築いている電子ピアノのように、デジタル管楽器が広く認知される存在になるよう、魅力をたくさん伝えていきたいです!
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以上、しゅうこでした。