こんにちは、しゅうこです。
前回は、エアロフォンの演奏姿勢を細かく分解して、座り方、背筋の伸ばし方、ストラップの位置調整の仕方について説明しました。
前回のポイントです。
- 椅子に浅く座り(前半分くらい)、足の裏はしっかり床につける
- 背筋は軽く伸ばして、前傾姿勢や顎の上がりすぎ、下がりすぎに注意する
- マウスピースをくわえる時は、顔の角度は変えずに、エアロフォンを口元に近づけてストラップを調整する
後編では、エアロフォンの持ち方(構え方)、脇の角度、立って演奏する場合などについて説明します。
私は姿勢を改善したことで、体の痛みが格段に減って練習時間が延び、ますますエアロフォンを好きになりました。
すぐに効果が出るものではないので、焦らず少しずつ継続するのが大切です。
続けていると、「あれ!?少し楽かも」と思う日が突然やってきます。
体格によって適切な姿勢は変わりますので、身長154cmの人の一例と思ってください。
体の力を抜いて楽に演奏できる姿勢をめざして一緒に頑張っていきましょう。
始めて2年の初心者ですから、間違いがあるかもしれませんが、ご容赦ください。
座って演奏する場合(つづき)
前回も載せましたが、私の過去の演奏姿勢を再掲します。
私が目指す理想の姿勢とは違っていたのですが、この姿勢で練習するようになった理由があります。
楽器の重さを椅子で支えているので、
- 首の負担が少ない
- 右親指が痛くなりにくい
家ではこの姿勢で練習して、レッスンの時は首と右親指の痛みをなんとか30分我慢するという感じで続けていました。
きっと何かおかしいと思っていたものの、当時はこの姿勢が一番楽だったので、何を改善するべきか分からずにいました。
レッスンでアドバイスをもらいながら少しずつ姿勢を改善した現在、原因を突き止めることができました。
- 首が痛くなるのは、ストラップの正しい使い方を理解していなかったことが原因
- 右親指が痛くなるのは、楽器の持ち方が間違っていたことが原因
エアロフォンの持ち方(構え方)
椅子の座り方、背筋の伸ばし方、ストラップの位置調整の次は、エアロフォンの持ち方(構え方)について考えていきます。
練習していると右親指が痛くなってしまう方は、サムフックに添えた右親指にエアロフォンを乗せて、重さを支えている可能性が高いです。私が実際にそうでした。
サムフックに指を添えると、慣れないうちは上方向に力が入りやすく、楽器を右親指に乗せるような状態になるため、指を痛めやすいです。
サックス奏者の方のブログを読んで色々と試して私がたどり着いた結論は、「サムフックから指を離す」です。
そうすると、上方向ではなく前方向に少し押すような力を加えやすくなり、右親指の痛みが軽減されます。
そして、エアロフォンと指の接地点は、指の側面です。
指の腹で前に押し出そうとすると、手のひらが前方向に反り、手首が痛くなりやすいので注意してください。
持ち方のポイントは、
右親指はエアロフォンの重さを支えるのではなく、楽器の角度を微調整する程度の力加減にします。
左親指はオクターブキーをすぐ押せる位置で、サムレストに軽く添える程度の力加減です。
楽器の重さはストラップで首や肩にしっかり預けると、親指の負担がかなり減ります。
サムフックからどのくらい指を離すかですが、私の持ち方ではサムレバーに指が届きません。
私の場合、これ以上奥にすると手のひらがサイドキーに当たりやすく、演奏に支障がでるため、この位置で練習しています。
そのため、サムレバーを使用して音程を上下させるベンド奏法をするときは、さっと親指を奥に入れてレバーを操作しています。
この記事を書いた2024年4月にはベンドはできませんでしたが、速い動きはまだ難しいものの、ゆっくりのフレーズであれば、少しずつできるようになってきました(2024年12月)。うれしい♪
サムフックに指を添えても大丈夫な方は、右親指で楽器の重さを支えるのではなく、前方向に力の向きを変えると痛みが出づらいと思いますのでやってみてください。
また、エアロフォンの機種によってもサムフックの形が違います。
AE10のサムフックはAE20よりもだいぶ大きく、指を添えやすいように感じますが、右親指の力を前方向に向けるのは変わりません(AE10は販売終了しています)。
脇は軽くしめる
力むと肩に力が入り、両親指で楽器を支えがちになります。
前項でも言及しましたが、右親指の腹部分で楽器を前方向に押そうとすると、脇が開き、手首が前方向に反って、手首が痛くなりやすいです。
脇を軽くしめると接地点が指の側面になり、手首が自然な角度に戻ります。
腕の力を軽く抜いて、ストラップに楽器の重さをしっかり預けるとリラックスしやすいです。
私の場合、脇が開きすぎると腕が上がって疲れるので、肘を脇に軽くつけて支えていますが、腕の力を抜きすぎると顔が下を向いて下唇を噛みやすいので、バランスが難しいです。
適宜休憩しながらの練習がおすすめです。
バランスをとる
持ち方、脇の角度が安定したら、楽器の重さをストラップにしっかりと預けます。
例えば中音域のド♯など、楽器に触れているのは口と両親指だけという場合があり、バランスが崩れてグラグラしやすいです。
ストラップと前歯、両親指でバランスをとる意識を持つと安定しやすいです。
立って演奏する場合
立って演奏する場合、座って演奏する場合と大きく変わりはありません。
- 軽く背筋を伸ばして立つ
- 足は安定するように軽く開いてもよい
- 顎は上げすぎず、下げすぎない位置でストラップを調整する
- 譜面台の位置を調整する
座って演奏する場合、立って演奏する場合、両方で私が気を付けていることは、反り腰にならないようにすることです。
気が付くとおなかの力が抜けて反り腰になってしまうので、腹筋でしっかり体幹を支えるよう、できる限り注意しています。
おなかに力を入れて引っ込めると、背筋が伸びやすくなります。
逆におなかの力が抜けて反り腰になると顎が上がりやすくなりますし、腰を痛めやすいです。
女性は腹筋が弱いことが多く、反り腰になりやすいと言われています。
体幹をしっかり支えることができると、息の吹き込み方やブレスも改善するので、日々頑張っています。
まとめ
演奏姿勢について、前編・後編で説明しました。
- 椅子の座り方
- 背筋の伸ばし方
- ストラップの調整の仕方
- 楽器の持ち方(構え方)
- 脇の角度
- バランスのとり方
言うは易く行うは難しですが、リラックスして余計な力をいれずに楽器を持つことが、長時間演奏する上でのポイントになります。
体格の違いによって、当てはまらない部分があるかもしれませんが、楽に演奏できる姿勢を目指すうえで、何かヒントになればうれしいです。
焦らず、すこしずつ一緒に頑張りましょう。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
以上、しゅうこでした。